焼きたてチーズタルトの新しいパートナーに、とびきりのコーヒーブランドが登場です。

2017.10.31

Text by 名和実咲(THE BAKE MAGAZINE編集部)

BAKE Inc.(以下BAKE)では、いつでも美味しい!と感動してもらえるお菓子づくりに、本気で挑んでいます。

そんな私たちのお店だからこそ、こだわりのあるコーヒーをご提供したい。その思いに共鳴してくれたのが、創業4年目のLIGHT UP COFFEE(以下ライトアップコーヒー)です。

さわやかな酸味の効いたチーズタルトのために、今回作られたコーヒーが「BAKE BLEND(ベイクブレンド)」。私たちも、自信をもってオススメできる組み合わせが完成しました。

そして今日のTHE BAKE MAGAZINEでお伝えしたいのは、この素晴らしいコーヒーブランドを育てているのが、昨年リクルートを退職したばかりの27歳のCEOだということ。

LIGHT UP COFFEEのCEOである、川野優馬さんです。

インタビューに訪問したのは世田谷代田駅から徒歩1分、LIGHT UP COFFEE 下北沢店。

こだわりのコーヒーづくりを、マスに転換する。

この度は、本当にお世話になります。そして私、川野さんに色々聞きたいことがあって……。まず、「サードウェーブコーヒー」が流行して数年、今のコーヒーカルチャーはどこに向かっているのでしょう。

川野:サードウェーブは、味の違いに注目するようなコーヒーブーム、と言われることが多いですよね。でもブルーボトルコーヒーが買収されて、コーヒーブームも変化の時期にさしかかっているように感じていて。

そんな中、コーヒーの展示会で、無人でコーヒーを淹れるロボットアームを見たんです。自動で豆を測って、お湯を汲んで、ドリップしてくれるんですよ。びっくりしました。


kalitaとバブルラボとの共同開発で生まれたロボットアームのハンドドリップマシーン

川野:これはコーヒーに限ったことではないけれど、テクノロジーの進歩によって、人を介さずに色々なことができるような時代になりつつありますよね。

豆をローストしたり、ドリップする行為は職人的な技術だとも思っていましたが、海外では特に、機械化に肯定的なイメージです。

川野:はい。そのドリップのロボットを見て、「人ってどういう存在意味があるのか」ということを考えさせられました。何かを伝える熱意だとか、人だからできる判断なのか…..。

個人の見解なのですが、これからは、コーヒーショップが二極化するんじゃないかと思います。

職人と、マシンの住み分け、ということでしょうか?

川野:そうですね。1つは人にしかできないことにパワーを割いて単価の高い、サービス重視の、”コーヒー業界のリッツカールトン”のようなお店が出てくるんじゃないかと思います。1杯2000円くらいするけど、体験自体にもすごく価値がある…といったような。

川野:もう1つはその逆で、機械を使うからこそ、ボタンひとつで同じ味が100杯すぐに入れられる、というもの。今よりもっと杯数を提供できるお店がでてくるんじゃないかと思います。

ライトアップコーヒーは、前者のタイプのお店になっていくのでしょうか?こだわりもたくさんありますし。

川野:いや、逆ですね。

え?

川野:自分たちはコーヒーを、いいものづくりを、もっとマスに転換していきたいんです。器械を導入することで、提供できる杯数が増えるのはもちろん、人にしかできないサービスに集中できるようになるはずです。

質を捨てて量をこなすわけではなく、二極化のなかで、ライトアップコーヒーならではのサービスを追求されていくのですね。

川野:そうですね。だから、自分たちがやっていることはまだ、中途半端なんじゃないかと思っていて。

川野:スペシャルティコーヒーが成熟しているメルボルンなどでは、1日1000杯も提供する出すお店があります。北欧ではスペシャルティコーヒーが生活に根付いているんですね。

たくさんの人が美味しいコーヒーを飲める環境が整ってこそ、周囲のコーヒーリテラシーがあがって、コーヒー文化自体が次のステージにいくのかもしれませんね。

川野:はい、だから僕はできるだけ杯数を提供していきたいんです。

ちなみに、杯数を提供するということは、豆をたくさん買えるので、農家さんが儲かる仕組みができます。特に僕たちは「コスタリカのカンデリージャ農園」のように、農家さんを指定して、細かいロットで仕入れています。生産者にとっても飲む人にとっても、いい流れがつくりだせます。

1杯ずつハンドドリップで手間ひまかけて、たくさん提供されるとなると、500円という価格設定では厳しくありませんか?

川野:今までの僕らのやり方だと、厳しいですね。けれど、あまり値上げしてしまうと、限られた人にしか届けられないので、その選択はありません。

僕たちは、職人気質をめざす気持ちは持ちつつ、真逆に向かいたい。大変かもしれませんが、新しいテクノロジーやツールなどを取り入れながら頑張りたいところです。

川野:僕たちは街のコーヒーショップかもしれないけど、文化を変える存在になりたいんです。何をもってゴールとするかは難しいですが、ひとつは今よりたくさんの人が、個性を大切にしたコーヒーを楽しんでもらえる、その土台をつくっていきたいですね。


深くハマって、勢いよくシフトチェンジ。創業は23歳、若さとスピード感で飛翔中!

川野さんがライトアップコーヒーを立ち上げたのは、23歳、まだ大学生の頃ですよね。それゆえに大変だったことはありますか?

川野:最初の大きな壁は、やはり物件でした。吉祥寺の物件も、4つほど申込があったそうで。どこもすでに店舗展開をされているような方ばかりで、困ったな、と。

それで、オーナーさんに手紙を書いたんです。なぜやりたいか、コーヒーを伝える場所にしたい、絶対やっていける!という熱意を受け取ってくださって。

2013年の秋頃から物件を探し始め、翌年7月にオープンした吉祥寺店。

大学卒業後は、ライトアップコーヒーに専念されたのでしょうか?

川野:いえ、リクルートでWebディレクターとして働きながら、休日は店に立つ日々を過ごしていました。

それはなかなか大変な道を選ばれたのですね。

川野:約1年後、京都店のオープンのタイミングで退職しました。京都店オープンはコーヒーの世界に、自分の身を投じる覚悟をさせてくれました。

2017年10月にオープンした京都店。ライトアップコーヒーは現在3店舗、さらにコーヒーセミナーやアパレルブランドとのコラボなども行い、活動の幅を広げている。

いま、何名のメンバーがいらっしゃいますか?

川野:最近ではバリスタやアルバイトのスタッフ、カメラマンも含めて約20名で頑張っています。

創業初期からのメンバーで、コーヒー談義に花が咲く。3つの店舗でそれぞれ活躍されています。

カメラマンも。コーヒー屋さんに専属でカメラマンがいるのは、すごく珍しいですよね。

川野:そうですよね。SNSの写真などを撮影してもらっています。

ライトアップコーヒーのInstagram(@lightupcoffee)アカウント。専属カメラマンが運用していて、写真のクオリティが高い。

川野:でも実は、BAKEさんからは出店のスピード感だったり、一商品に絞った展開だったり、クリエイティブ面も、すごく勉強させてもらっていて。自分がやりたいことの先にいるような存在なんです。それが、今回BAKEさんから声をかけてもらって。

BAKEの店舗責任者が、惚れ込んでいたんです…!こうしてご一緒できて、私たちもすごく嬉しいです。


「BAKE BLEND」が完成しました!BAKE✕ライトアップコーヒー始動

ライトアップコーヒーではブレンドとシングルリジン等を提供されていますが、今回はBAKE CHEESE TARTに合うようなオリジナルコーヒーを作ってくださったんですよね。

取材時にはコスタリカ、ブラジル、エチオピアが並んでいました。どれも信頼のおける農家さんから仕入れた豆だそう。

川野:はい。チーズタルトに合うようにつくったのですが、柑橘系の華やかさもありつつ、すごく飲みやすいブレンドに仕上がりました。まずは一杯試していただきたいです。

さっそくいただきます。あれ、本当にコーヒーなのでしょうか…華やかで、フルーティーで、少し紅茶のような感じがします!

川野:チーズタルトって、レモンみたいな柑橘系と相性がいいと思って。エチオピアとコスタリカとコロンビアの豆を1:1:1でブレンドしているのですが、特にエチオピアの豆はフルーティーな爽やかさや、紅茶のような上品な香りが特徴です。

川野:今回いいエチオピアの豆が届いたので、BAKE CHEESE TART自由が丘店でも、ご提供しますよ!BAKE BLENDの他に、エチオピアの豆など、シングルオリジンもご用意する予定です。ただ、季節や仕入れ状況により、不定期に入れ替えられますのでおはやめにどうぞ!

みずみずしく、華やかなエチオピアケルー。店舗でのサーブは専用カップとなります。

カフェラテにもBAKE BLENDが使われているのでしょうか?

川野:はい、もちろん!砂糖を追加しなくてもミルキーで甘いラテを目指しました。フルーティーさも残しつつ、後味もクリアですっきりしていますよ。

写真は提供予定の「LATTE」。BAKE BLENDとSINGLE ORIGINともにアイスとホットをご用意しています。

ちなみに川野さんは、コーヒーとチーズタルト、どちらを先に食べますか?

川野:難しい質問ですね!うーん、ホットだったらチーズタルトが先、ですね。コーヒーは少し冷めた方が風味がわかりやすくて、おいしいんですよ。冷めるまでチーズタルトを食べながら待つ。あ、でもそうすると、もう1個ほしくなりますね(笑)。

ぜひ焼きたてチーズタルト2個と、コーヒーをペアリングしていただきたい!


職人的なコーヒーの世界を、科学する。

今まさに焙煎機がウォンウォンと稼働しているのですが、焙煎によって豆の味ってどのくらい変わるものでしょうか?

「BAKE BLEND」も下北沢店で焙煎された豆を使用します。

川野:温度1度の違いで、まったく別物です。それくらいシビアで、0.5度の違いを検証しながら、毎回データを記録し、ベストを探っています。

BAKE BLENDも同じように、検証を繰り返して、辿り着いた焙煎です。通常よりもほんのすこし火力を高めにして、チーズタルトと一緒に飲んだときに、どちらも引き立て合えるような甘さや、コーヒーらしいどっしり感を出しました。

焙煎された豆が勢い良く出てきます。焼菓子のような香りに包まれます。

こちらの焙煎所は、なんだか理科の実験室みたいな雰囲気ですね!

川野:コーヒーって感性や、感覚的なイメージがありませんか?職人が思い込めて「コレだ!」と辿り着く…というような。

はい、あります。職人仕事だなぁ、と。

川野:そんな職人仕事も憧れはあるのですが、自分はこれまで感覚的だとされていたことを、より論理的にやりたいんです。

「〇〇をしたら、△△になる」を論理的に伝えられないと、他の人は同じようにできませんし、どうやったら美味しくなるか分からない状態は、もどかしい。

だからここは実験室、と言われると、その通りなんですよ。

見たことのないコーヒーの器具が色々あります。これは挽いた豆の粒子を揃えるフィルターだそう。


これからのコーヒーカルチャーを担うこと

川野さんが細部にこだわりながらも、コーヒーカルチャーを広めていこうとされる、その原動力ってなんですか?

川野:日本人は味覚も繊細ですし、だしの文化や、味にこだわる文化があるからこそ、嗜好品のコーヒーにももっと選択肢が増えていいと思うんです。全てが浅煎りで、フルーティーなコーヒーがいい!とは考えていなくて。

それと同じくらい、絶対マスなもの、大量につくられているものって必要だとも考えていて。もっと突き詰めると、コーヒー農家さんの大変な仕事がちゃんと報われてほしい。おいしいコーヒーは、何より農家の「人」が作ってくれたものですから。

川野:だから、素材本来のおいしさを伝えて、今よりコーヒーが飲まれる文化を、ライトアップコーヒーがつくっていきたいんですよね。

川野さん、ありがとうございます。BAKE CHEESE TART自由が丘店で、たくさんのお客さまに楽しんでもらえるよう、これからもよろしくお願いします!!

BAKE CHEESE TART カフェメニュー(2017/11/1〜)
「BAKE BLEND」 400円
「LATTE」 450円
「SINGLE ORIGIN COFFEE」 500円
「MILK」300円
※表記は税抜き価格です
※SINGLE ORIGIN COFFEEは時季によりラインアップが異なります

対象店舗:
BAKE CHEESE TART 自由が丘店
東京都目黒区自由が丘 1-31-10
03-5726-8861 11:00-20:00

公式サイト:https://cheesetart.com/

ライトアップコーヒーが一緒に働くメンバーを募集中!

ライトアップコーヒーでは2017年10月現在、ウェブまわりのエンジニアと、デザイナーを募集しています!ご興味のある方は(join@lightupcoffee 担当:川野)まで、ご連絡ください。

メールにはポートフォリオやこれまでつくったもの、サービスなどを事前に送ってもらえるとスムーズです。※予告なく募集が終了する場合がございますので、ご了承ください。

ライトアップコーヒー店舗情報

LIGHT UP COFFEE 吉祥寺店
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-13-15
0422-27-2094
10:00-20:00

LIGHT UP COFFEE 京都店
京都府京都市上京区青龍町252
075-744-6195
8:00-19:00

LIGHT UP COFFEE 下北沢店
東京都世田谷区代田2-29-1
03-6450-9044
9:00-20:00

BAKE BLENDは、ライトアップコーヒーウェブショップでも取扱い予定です。

公式サイト:http://lightupcoffee.com/
Facebook @LightUpCoffee
Twitter @LightUpCoffee
Instagram @lightupcoffee

執筆:名和実咲(@miiko_nnn
撮影:野崎彩花、名和実咲、平野太一(@yriica
編集:塩谷舞(@ciotan

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