2017.06.28

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社内コンペも開催したので、その応募案も公開します! BAKE CHEESE TARTの新デザインが出来るまで

社内コンペも開催したので、その応募案も公開します! BAKE CHEESE TARTの新デザインが出来るまで

2017.06.28

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bake_package_cover02 普段手にとる商品には、ハッキリと書かれていなくても、その商品がお客様に伝えたいメッセージ、体感してほしいブランドの世界観など、必ずやコンセプトが存在しています。 なんとなくその商品やキャッチコピーから読み取ることができますが、ふと「なんでだろう?」と思うことがあります。なぜそのコンセプトになったのか、それをどうやってデザインに落としこんでいくのか….. 今回は多くの商品であえて語られない「コンセプトの決め方とデザインの方法」について、BAKE CHEESE TARTの場合を例にデザインの裏側を公開したいと思います!!本記事はBAKEのマーケターやデザイナー協力のもと、書き手はインハウスエディターの名和(@miiko_nnn)がお送りします。

もくじ 1.新旧デザインの比較 2.ブランドコンセプトの決め方 2−1.コンセプトの決定 2−2.タグラインの決定 3.デザインのこと 3−1. タグラインとコンセプトを繋ぐ 3−2. パッケージ編 3−3. ロゴ編

※記事の最後にオープン記念として、期間限定プレゼントキャンペーンのお知らせもありますのでお見逃しなく!

1.新旧デザインの比較

まずは、新旧をご覧ください。6月28日オープンのBAKE CHEESE TARTグランスタ丸の内店より、新しくなったデザイン(右)と、今まで(左)です。ロゴには新たにシンボルマークが増えました。 bake_newdesign_logo パッケージも新しくなりました!

キャプション:写真右が新ロゴのパッケージ。黄色のドットの雰囲気が変わりました。
写真右が新ロゴのパッケージ。黄色のドットの雰囲気が変わりましたね!

2.ブランドコンセプトの決め方

ネットでコンセプトやマーケティング用語について調べると、デザインには、コンセプトをしっかり固めましょう!というハウツーワードがたくさん出てきます。ブランドコンセプトとデザインは、どうやら密接に関係しているよう….。デザインのためにコンセプトを決めるのでは本末転倒ですから、2章ではコンセプトができた背景から追ってみたいと思います。

2−1.コンセプトの決定

コンセプトとはそもそもそのブランドが持つ、性格やキャラクターを表しています。BAKE CHEESE TARTが掲げるブランドコンセプトは「Authentic & Joy」。本気のものづくり(Authentic)の先に商品を通した感動体験(Joy)を届ける、という意味をこめています。それぞれについてもう少し詳しく定義すると…..

■「Authentic(オーセンティック)」=本気、覚悟のあるものづくり

1ブランド1商品で、誰よりも手間をかけ、原材料にこだわり、工房一体型で焼きたて、フレッシュなお菓子を提供する…といった、BAKE CHEESE TARTがはじまってから変わらず真面目に積み上げてきた事実を「Authentic」という言葉に込めました。

■「Joy(ジョイ)」=ワクワクする感動体験

お店やパッケージのデザイン、接客の姿勢、ブランドSNSや季節のPRイベントなど、チーズタルトを通してもっともっとワクワクする瞬間を届けていくという思いをこめています。 BAKE CHEESE TART 新シンボルデビューに合わせて制作、公開したブランドムービー。Animation : Tomohiro Okazaki/Music : Takuya Takahashi

2−2.ブランドのタグラインの決定

タグライン?いきなり聞きなれないワードですが、タグラインとは商品やブランドを明確に伝える、核となるメッセージを意味します。 例えば「カラダにピース CALPIS」「やめられない、とまらない かっぱえびせん」など、ブランドが持つ意志や価値観、人となりを伝えるメッセージになります。 さて、BAKE CHEESE TARTのタグラインは…… 「私たちはチーズタルトに本気です」 英語では 「OUR CHEESE TART IS THE REAL DEAL」 1ブランド1商品で、その1つの美味しさを追求し続ける、チーズタルトへの本気の姿勢を言語化しています。コンセプト、タグラインを決め、ターゲット像(顧客のイメージ、趣味や性格など)を綿密に設定します。ターゲット像についての詳細は本記事では割愛します。 次の3章では「コンセプト」を軸に生まれた「タグライン」をもとに、パッケージとロゴのデザインがどうやってできたかをご紹介したいと思います。

3.デザインのこと

BAKEの代名詞ともなっているBAKE CHEESE TARTは、BAKEのメンバーにとって非常に思い入れの深い存在です。BAKEブランドの中でも、一番店舗数が多く、幅広い地域、年代のお客様に手にとっていただいている商品でもあります。 3章からは新しいパッケージデザインができるまでを、インタビュー形式でお送ります。教えてくれたのはBAKEのデザイナー・井手口さんです。聞き手はデザインはまったくの守備範囲外・名和です。

3−1. 情報整理とラフ作成

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新しいパッケージデザインを担当したデザイナーの井手口です。よろしくお願いします! ーーよろしくお願いします!さっそくですが、2章でタグラインやコンセプトについて書いてきたのですが、デザインにとって大事な要素は何ですか? 井手口:デザインにする時は、よりお客様とのコミュニケーションに近い「コンセプト」をベースに考えます。ただいきなり「Authentic & Joy」を目指してデザインすると、今度は核となるタグライン「私たちはチーズタルトに本気です」と距離ができてしまいます。 ーー確かに。いきなり一番お客さま寄りの言葉からスタートすると核が疎かになる。 井手口:最初に核になるワード、BAKE CHEESE TARTなら「本気」を軸に、ブレインストーミング(アイデア出し)をします。でっかい紙の真ん中に、チーズタルトの絵を書いて、どんどんチーズタルトに関連する言葉を連ねていくんですよ。それからどうやって「Authentic」や「Joy」に繋がっていくか、要素を整理していきます。 ーーふむふむ。言葉が独り歩きしないように、言語化されていない要素を繋げていくんですね。 井手口:「Authentic」の方は、本気ー真面目ー丁寧さー職人ー手間をかけて….とか。「Joy」は美味しいー幸せー感動ーワクワク感ー期待を超える、みたいに要素を書き出していくんです。実際はもっっっっとたくさん書き出しています。 ーーなるほど。それぞれのコンセプトがより立体的になってきますね。 井手口:そうそう。これを元にデザインラフを起こします。BAKE CHEESE TARTのパッケージ新デザインに向けて、インハウスのデザイナーでコンペをしたんですが、これはその時に応募した案。 bake_package_04 ーーこんなにたくさん!採用されたのはどれですか? 井手口:このふわふわと黄色いドットが並んでいるデザインが採用されました。 bake_package_05 ーーすごくBAKEらしい雰囲気です! 井手口:デザインするときには「BAKEらしさ」ってそもそもなんだろう……黄色なのか、ロゴなのか、根本的なところからかなり悩んで、このデザインラフに至りました。さらにここからブラッシュアップされます。

 

3−2. パッケージ編

ーー見ていてワクワクした気持ちになるし、コンセプトの「Joy」感はすごく伝わります!ランダムに黄色のドットが配置されていて、奥行きというか、浮遊感もありますね。 井手口ランダムだと思うでしょ?よく見てみてください! ーーむむむ???

デザインラフからブラッシュアップされて完成したデザイン
デザインラフからブラッシュアップされて完成したデザイン

ーーランダムじゃ、ない?!?! 井手口:そうです!実は大小様々なドットが、格子状にまっすぐ整列・配置されているんです。鉄板に並ぶタルトができあがっていくワクワク感と、ものづくりに対する真摯な姿勢を表現してみました。ひとつずつ丁寧にお菓子をつくるように、ものすごく時間をかけて、ドットの配置や色、すべて綿密に調整しています。 ーーよくよく見てもわからない!という方はこちらを御覧ください!

ーーなるほど……ちなみに「Authentic」なコンセプトについて、デザインに落とし込んだ部分って、他にありますか?

井手口:ビジュアルではわからないかもしれません。最初は文字を正々堂々といれて、本気感や職人的な真面目さをデザインしようと思っていたんです。けど、やめました。

ーー良さそうな案ですが、なぜでしょう??

井手口:そもそも、本気感や職人的な真面目さは、ぱっと見ではわからないものですよね?あとBAKEのデザインはそういうわかりやすさを回避して、抽象化させていく方向性もある。じゃあどうしようと考えた結果、とにかく手間がかかる工程でつくろう、と。

ーー手間がかかる工程で…..

井手口:はい。ランダムに見えてしまうから、簡単につくれそうと思うものにこそ、手間や時間をかけようと考えたんです。本当に、デザインしているときは微調整をくり返して、何度も迷宮入りしながらやっと辿り着いた、というところです。

ーーデザインを手掛けてみて、どうでしたか?

井手口:黄色のドットだけで構成したのですが、シンプルな要素だけを使い、デザインの幅がこんなにも広がるというのは自分自身でも驚きましたし、クリエイティブチームからも想像以上だったとコメントをもらったのは嬉しかったですね。

Photo by yansuKIM
Photo by yansuKIM

3−3. ロゴ編

新しいロゴは、BAKE CHEESE TARTの原点となる「工房一体型」をテーマに刷新されました。実はこのロゴ、BAKEのクリエイティブチームが半年以上の歳月をかけ、完成したものです。デザインはBAKE Inc.に所属するアートディレクター・柿崎弓子が担当しました。 最初のターニングポイントから着想を得て、焼成するという意味の「BAKE」の文字を、シンプルなフレームで構成しています。このフレームは店舗のデザインともリンクしています。

Photo by Ikunori Yamamoto
Photo by Ikunori Yamamoto

要素を削ぎ落としたシンプルなフォルムは、チーズタルト1商品の美味しさを追求し続ける、ものづくりに対する本気と覚悟を表現してます。 BAKE CHEESE TART店舗でも新しいロゴ・パッケージに切り替わりますので、どうぞお楽しみに!

Photo by yansuKIM
Photo by yansuKIM

公式サイト

公式サイトもリニューアルしました!▷https://cheesetart.com ウェブサイトのディレクションはBAKE INC. 小野澤慶、制作は TWOTONE INC.が手掛けました。

BAKE CHEESE TARTブランドサイト
BAKE CHEESE TARTブランドサイト

SNSもぜひのぞいて見てくださいね! ・Instagram(@bakecheesetart) ・Facebook(@bakecheesetart) ・Twitter(@bakecheesetart

Photo by yansuKIM
Photo by yansuKIM

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