こんにちは!BAKEインターンの樽見(左)です。 BAKEのオフィスでは、英語や中国語の電話が毎日のようにかかってきて、海外事業部の先輩たちがいつもスムーズに対応しています。 現在8名の海外事業部は、それぞれが貿易やグローバル店舗開発のプロ! 中には5ヶ国語が話せるマレーシア人の方もいらっしゃったりと、国際色豊かな事業部です。 そして今回ご紹介する印牧正貴(かねまき まさたか)さん・34歳は、そんな海外事業部をまとめるリーダー! 印牧さんを事務所で見かけると、いつもすごく楽しそうに、チームを率いていらっしゃいます。しかも英語も中国語もペラペラのトリリンガルで、BAKEの海外事業展開のために世界中の都市を駆け回る毎日。 英語がほぼ話せない私にはひたすら憧れてしまうようなお仕事姿なのですが……今回インタビューをしてみると、衝撃の過去が明らかになりました!!
「印牧さんは学生時代から語学堪能だったんですか?」
「いや、大学時代はTOEICは270点くらいだったんです」
「あれっ」 ※日本人のTOEIC平均点は512点。満点は1390点。
「完全に勉強が出来ない大学生でした。それでも英語を話せるようになりたくて、アルバイトで留学資金を貯めて、オーストラリア留学に行ったんです。 オーストラリアではスイスフレンチの男の子とルームメイトになったのですが、フランス語と日本語で最初はまったくコミュニケーションが取れない。そこでつたないながらも英語で話しながら、毎晩4時間くらい授業内容の復習を一緒にしたり。その甲斐もあって、3ヶ月くらい経ったら、英語がなんとなく理解できるようになってきました」
「おぉ、すごいです!3ヶ月で…!! そうして無事目的を達成されて、日本に戻られるんですか?」
「いや、すっかりオーストラリアの生活が楽しくなって、永住権が欲しくなったんです。そこで一度日本に帰国し、アルバイトの掛け持ちでお金を貯めてから、寿司職人を目指しました」
「お寿司?」
「はい。オーストラリアでは、寿司職人にはビザがおりやすくて。だから寿司職人になって、平日はお寿司を握って、土日はスキューバダイビングをする。そんな生活を手にいれるために、しばらくは日本でアルバイト掛け持ちで働いていました」
「???????? 永住権のために寿司職人に……??」
「食べ物も大好きでしたからね。でも、アルバイトを1年頑張っても目標の金額まで貯まらなかったんです。だから寿司職人は諦めて、水産加工企業に就職することになりました」
「おっ……そこで、新卒社会人らしい道筋に戻られたのですね……!ここまでびっくりする出来事ばかりだったので、ちょっと安心しました」
「それがなかなか、安心出来ないんですよ。入社2ヶ月目に差し掛かった頃に突然上司から『5日後から、ロンドン支社の責任者になってくれ!』と言われまして。もともと、海外赴任をする予定ではあったのですが……タイミングが新卒入社してすぐ、という(笑)」
「びっくり」
「はい。私がロンドンに赴任すると家族に言ったら、母は『息子が会社の借金を背負わされて、国外追放されるかもしれない』と心配したらしく、会社に乗り込んできましたね……(笑)」
「お母様が心配になる気持ちがわかる気がします……それで、行かれたんですか?」
「行きましたよ!幸いなことに、国外追放ではなかったので(笑)。ロンドンでスーパーを立ち上げるのに奮闘していました。ただ途中で本社から事業にストップがかかり、でもビザも発行してしまったから帰国するわけにもいかず。コンビニの立ち上げや、お持ち帰りのお寿司屋の立ち上げにも携わっていました。海外で働くこと以前に、社会人自体が未経験だったので大変でしたが……」
「すごい! 頼れる人もいない中で、仕事を自ら開拓できるのは、とんでもない生命力ですね!?」
「手探り状態でしたけど、海外で働くことは楽しかったですね。でも、イギリスで3年半働いた頃に会社が倒産してしまって。そこで台湾に行くことにしました」
「どうして日本ではなく、台湾に?」
「イギリスの地方出張で、素敵な東洋人の女性に出会ったんです。そしてまた、ロンドンでもその人に出会った。幸運にも、彼女も僕のことを覚えてくれていてお付き合いすることになったのですが……それが今の奥様です。 彼女の故郷である台湾に引っ越して、僕は語学学校に通い、1年間の留学を経て中国語も喋れるようになりました」
「素敵……!!!」
「夢のようなお話を聞いているうちにすっかり長くなってしまったので、巻きでお願いします! そのあと日本に帰国されるんですよね?Oisixで働かれていたと聞きました!」
「はい。Oisixで4年間、リアル店舗の立ち上げを行いました。すごくやり甲斐のある仕事でしたよ! でも3店舗をオープンさせて一区切りがついたとき、もっと海外でも仕事をしたいなという気持ちが再熱したんです。当時33歳、転職するにも最後のチャンスかとも思いましたね。 そこで出会ったのが、設立2年目のBAKEです。面接に行ったオフィスは工事中でボロボロ、ダンボールをかき分けて席に座った。それも椅子じゃなくて木箱です(笑)。海外事業部なんてまだ形もない状況でしたが、その全然整っていないスタートアップの空気に、開拓心をくすぐられました。 真太郎さんの『北海道発、世界中で愛されるお菓子屋さんを作りたい』という思いは、自分が入れば実現出来ると思いました。それに面接の時に彼の口から出た『お菓子は人を笑顔にしてくれるものだから』という言葉にも惹かれましたね。 世の中には美味しいご飯はたくさんあるけども、お菓子屋さんはとびきりの笑顔で溢れています。こんなに人を幸せにする場所、なかなかありません」
「それからたった1年で、BAKEは韓国、タイ、香港にも……どんどん実店舗が出来てますよね。印牧さんは、BAKEに入社してから一体、何カ国に出張されているのですか?」
「えーっと……香港、台湾、中国、韓国、タイ、シンガポール、インドネシア、マレーシア、アメリカ……の9ヶ国ですね。これまではアジア圏への出店が続きましたが、今後はドバイやオーストラリア、アメリカなど、世界中にどんどん展開させていく予定です!」
「印牧さんをあまり日本オフィスで見かけないと思ったらそんなに世界中に……!!それぞれ文化も言語も全く異なるとは思うのですが、海外にお店を作る上で大切にしていることはなんでしょう?」
「顔を合わせることと、異なる文化を理解することですね。 今はSkypeなどの連絡手段もありますし、もちろんフル活用してます。でもやっぱり、実際に会って場所を見てみないと、なにも始まりません。 文化や考え方の違う人たちとの仕事だからこそ、BAKEのこだわりをしっかり理解してもらいたい。そのために、新規海外出店にあわせて5、6回は現地に行ったり、逆に海外店舗の店長さんたちにも出来るだけ、日本へ研修に来てもらっています。 バンコクの店長であるファイさんは、自由が丘店での接客を体験して、感銘を受けたと話してくれました。『BAKEで働くことが自分の天職だ』と誇りを持ってくれていて、とても嬉しかったです」
「私も嬉しいです! でも、国籍もバラバラ、出張だらけの海外事業部のみなさんは、なかなかホウレンソウする時間も取れないのでは……?会議などは、どうしているのでしょう?」
「海外事業部は、会議はしないんですよ。長い会議というのも、日本特有の文化だったりするので、立ち話やチャットで済むことであれば簡潔に済ませています。 それに『お疲れ様です、印牧です…』から始まるような丁寧なビジネスメールも要らないし、残業もしない。異なった文化の人と仕事するのだから、日本独自のビジネス習慣は出来る限り省いて、シンプルに働くことを心がけています。 その代わり、海外事業部のスタッフは一人で海外に赴くことも多いので、現場での判断が求められます。問題が発生してから都度帰国して社長や上司への判断を仰いでいるようじゃ、今のスピード感には追いつきません。それに、その人を海外に行かせた意味もない。 責任の大きい仕事だけど、何かミスが起こった場合はすべて責任を取るから、とにかく思い切って進めて欲しい、と伝えています。じっとベストな選択を考え続けるのではなく、1歩でも早くベターな行動を実行していくことが、BAKEのルールです。 たとえその結果が間違っていたとしても、みんなでフォローするし、会社もそうそうすぐにはつぶれませんしね」
「なるほど……!すごいスピード感の裏には、そんな姿勢があったのですね! では、海外事業部がこれから実現したいことは、どんなことなのでしょう?」
「2020年までに海外1000店舗を目指しています。今は海外事業部は8人ですが、目標実現までを楽しんでくれる多種多様な仲間を探しています。 この状況やスピード感を一緒に楽しめるチャレンジ精神旺盛な人がいいですね!」
「印牧さん、ありがとうございました! すごく刺激になりました!!」 ーーいかがでしたか? ご興味がある方は、ぜひBAKE海外事業部にエントリーされてみてはいかがでしょう。ちなみに、事業拡大にあたって、こんなにたくさんのポジションを必要としているようなのです。
これからBAKEが出店する国も、下記Wantedlyのページでお伝えしています!! ・一緒に海外1000店舗を目指す 海外事業部メンバーを募集!!(Wantedly) ちなみに、印牧さんが現場での判断・行動を繰り返すタイ・バンコク店立ち上げの様子はこちらの記事でレポートされております! 読んでいるだけでもドキドキします……。 ・遅れる工事、届かない12万個のチーズタルト…。バンコクにBAKEを開店したところ…… どんな状況であっても、いつも笑いの絶えない海外事業部。パワフルで前向きなリーダー印牧さんと、様々な国の仲間がお待ちしています! 目指せ、海外1000店舗!! またどうして、BAKEは1000店舗も海外にお店を作るのか? ということは、後日代表の真太郎さんのインタビューであらためてお伝えいたします!
・スタートアップに「2番目」に入社するのはどんな人?逆境を逆境と感じない、BAKEのタフなマネージャー ・大学には行かず、16歳で起業。ニューヨーク、東京、バンコクで仕事をしてきたアメリカ人エンジニアのお話 ・8年勤務した大手メーカーを退職し、スタートアップへ。そのモチベーションは「感動を作る」こと!
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— 株式会社BAKE (@bake_jp) 2016年6月2日