2025.04.22

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リブランディングは、私たちの未来であり、希望であり、意思。チーズ菓子専門店へ”進化”する「BAKE CHEESE TART」

リブランディングは、私たちの未来であり、希望であり、意思。チーズ菓子専門店へ”進化”する「BAKE CHEESE TART」

2025.04.22

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2025年4月16日、BAKE INC.(以下、「BAKE」)は、創業12周年を迎えました。
この日を迎えられたのも、日々BAKEのお菓子を楽しんでくださる皆さまのおかげです。心からの感謝を込めて、これからもおいしさを届けてまいります。

 

さて、創業12周年の節目を迎えたこの4月、私たちは大きな決断を行いました。
焼きたてチーズタルト専門店「BAKE CHEESE TART」のリブランディングを実施。「BAKE CHEESE TART」は「北海道生まれのチーズ菓子専門店」として、生まれ変わりました。

今回は、BAKEのフラッグシップブランドである「BAKE CHEESE TART」をリブランディングするに至った背景や、これからの展望について、取締役 Chief Branding Officerの北村に話を聞きました。

 

 後編:「BAKE CHEESE TART」のリブランディングの全貌  ─ 新しい商品とデザインに込めた“変容”のストーリー はこちら


BAKEのブランド戦略の変遷

― BAKE CHEESE TARTは、BAKEにとって、まさにフラッグシップと言えるブランドですよね。だからこそ、最初にリブランディングすると聞いたときは、すごく驚きました。今回、実施に至った背景を教えてください。

北村:そうですよね。10年以上にわたってお客さまに愛されてきた、私たちにとっても大切なブランドです。だからこそ、今回のリブランディングは大きな挑戦でした。そして、私たちはこの挑戦を「未来」であり「希望」であり、そして「意思」だと捉えています。今日はそのあたりをお話しできればと思います。

 

―「未来」「希望」「意思」… 気になる言葉です。どういう意味でしょう?

北村:その背景を説明するために、まずはこれまでのBAKEの戦略からお話させてください。

創業以来、BAKEでは「1ブランド=1プロダクト」「工房一体型店舗」というスタイルで事業を展開してきました。たとえばBAKE CHEESE TARTでは「焼きたてチーズタルト」、RINGOでは「焼きたてカスタードアップルパイ」と、メインの商品があって、その商品が店舗で焼きあがる様子を五感で楽しめる体験を大切にしてきたんです。

4月9日に開催された「BAKE CHEESE TART」のリブランディング発表会で発表する北村

― まさに、BAKEらしいスタイルですよね。

北村:はい。ただ、2020年のコロナウイルスの流行で状況は大きく変わってしまいました。
私たちは⼈通りの多い場所に店舗を構えていたこともあり、外出自粛の影響を大きく受けました。帰省や会食といった手土産需要もなくなり、売上も大きく落ち込みました。
その状況を受け、ECの立ち上げを進めたほか、会社全体の戦略を見直し「OMO戦略」「マスターブランド戦略」に舵を切ったんです。

 

―「OMO戦略」「マスターブランド戦略」について改めて教えてください。

北村:「OMO(Online Merges with Offline)」とは、オンライン(ECやアプリ)とオフライン(実店舗)の垣根をなくし、シームレスな顧客体験を提供する考え方です。
BAKEでは、2020年6月にオンラインショップ「BAKE the ONLINE」を立ち上げ、会員情報の統合やポイントプログラムの導入など、お客さまとの接点を広げていきました。さらに1年後には、複数ブランドの商品を一度に購入できる実店舗「BAKE the SHOP」もスタート。ブランドを横断して購入いただけるようになりました。

それまで、「BAKE CHEESE TART」「RINGO」「PRESS BUTTER SAND」などの各ブランドは知られていても、それらを運営しているのがBAKEだとは知られていないことが多かったんです。でも、今はBAKEというマスターブランドを全面に出し、ブランド間の連携や体験価値を高める戦略にシフトしています。

進化し続けるブランドであるために

―ブランドの見せ方が大きく変わったんですね。

北村:はい。そして、今回のBAKE CHEESE TARTのリブランディングを通じて、ブランド戦略そのものもさらに進化させようとしています。

キーワードは、「1ブランド=1プロダクトからの脱却」「拡張性」「多彩なブランドポートフォリオ」。
新たなブランドを生み出し、既存ブランドも変化・進化させながら、お客さまに新しい体験を届けていきます。

 

― 「1ブランド=1プロダクトからの脱却」とは、どういう意味でしょう?

北村:これまでは、「1ブランドにつき、1商品という形で、1つのプロダクトを軸に専門店をつくってきました。でもこれからは、「1ブランド=1マテリアル(素材)」という戦略に切り替えています。

たとえば、RINGOではアップルパイから派生した「RINGOフィナンシェ」、PRESS BUTTER SANDでは「バターアイスクリーム」や「バターサブレ」といった商品を展開しています。素材を軸にプロダクトを展開することで、季節や用途にあわせたラインナップを提供し、お客さまの選択肢を広げています。

― なるほど。ブランドのつくり方も変わってきたんですね。

北村:そうですね。これまでは、厳選した素材を使って“これが最高”と思える一品を届ける「絞り込み型」のブランドづくりをしてきました。商品の展開でも、たとえば、BAKE CHEESE TARTの場合には、チーズタルトという商品があり、抹茶やいちごなどフレーバーで変化を加えていました。

でもこれからは、「チーズ」というマテリアルを軸に、タルトだけでなくチーズクッキーやチーズスフレ、チーズケーキといった形で、プロダクト自体のバリエーションを広げる「拡張型」のブランドづくりに挑戦していきます。

お客さまの用途に合わせた商品を届けることで、選ぶ楽しさや、新しいお菓子の体験を、より多くの方にお届けできると信じています。

未来をつくる意思としてのリブランディング

― では、今回のリブランディングは、そうした新しい戦略の象徴でもあるわけですね。

北村:はい。BAKE CHEESE TARTの新しいコンセプト『Cheese Metamorphose ひと目惚れを、何度でも。』には、まさにそんな想いが込められています。変化しながら、何度も恋に落ちてもらえるようなブランドでありたい。

発表会では、取締役の北村からBAKEの戦略について、執行役員の馬場からリブランディングについてお話しました

北村:BAKEのビジョンは「お菓子を、進化させる。」、ミッションは「しあわせに、BAKEる。」です。

創業以来、私たちは創業者の想いとプロダクトを継承し、ブランドを育ててきました。けれど正直に言えば、「お菓子を進化させている」と胸を張って言えるフェーズではなかったかもしれません。

でも今、ようやくそこに向き合う準備が整いました。
プロダクトのつくり方、見せ方、届け方。すべてにおいて、私たち自身の手で“進化”を起こしていきます。

北村:BAKE CHEESE TARTのリブランディングは、その第一歩です。
これは過去を否定するものではなく、これまでを土台にして、その先の未来を切り開いていくための「意思表明」だと私たちは思っています。

未来であり、希望であり、そして確かな意思。
BAKEはこれからも、お菓子の可能性を信じて挑戦を続けていきます。

 

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BAKE CHEESE TART ブランドサイト・SNS ※URL・アカウントはリニューアル前から変更ありません

ブランドサイト    https://cheesetart.com/
X(旧Twitter)    https://x.com/bakecheesetart
Instagram          https://www.instagram.com/bakecheesetart/

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 後編:「BAKE CHEESE TART」のリブランディングの全貌  ─ 新しい商品とデザインに込めた“変容”のストーリー はこちら

 

Text by 久保田 由美

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