2024年5月某日、PRESS BUTTER SANDの7周年を記念してファンイベントを開催いたしました。イベントレポート後編では、お客様から驚きの声が上がったペアリング体験の様子などをお伝えします。
BAKE社員のトークセッションの次は、「PRESS BUTTER SAND」を更においしく召し上がっていただくためのご提案として、ファンの皆さまにバターサンドとドリンクのペアリングを体験いただきました。
昼の部は、コーヒーとのペアリング。
多くのカフェやコーヒーショップの立ち上げに携わり、現在は飲料ユニット「香飲家」としても活動されているバリスタの藤岡 響さんにご登壇いただきました。
まずはコーヒーについてのレクチャーからスタート。
藤岡さん:コーヒー豆を購入するとき、焙煎度合いを気にされる方は多いかもしれません。浅煎りになればなるほど酸の印象が強くなり、コーヒー豆の持つフルーティーさが感じられ、綺麗な後味の余韻を感じられます。逆に焙煎をしていくと、香ばしさや後味として苦味を感じられるコーヒーになっていきます。
今日は食べていただくバターサンドの味にあわせて、ブレンドの配合や焙煎度合いを調整したコーヒー2種類をご用意しました。
中深煎りのコーヒーは香ばしさとあわせて、シトラスのような柑橘のような酸の印象を感じられると思います。「バターサンド〈桃〉」の甘酸っぱさにあわせて、酸の印象と甘さを持たせたようなコーヒーを選んでみました。またバターサンドは、はさみ焼製法により香ばしさを感じられますので、それとマッチするよう浅煎りではなく中深煎りのコーヒーを選んでいます。
深煎りのコーヒーからは、チョコレート感やキャラメルのような香りが感じられるかと思います。
これはメタルフィルターという、少し油分を通すようなフィルターを使って抽出を行っています。そうすることで、「バターサンド」の持つバター感や濃厚さにマッチします。すこし濃いめのレシピに仕上げています。
ペアリングを楽しんでいただきながら、お客さま同士で初めて食べた「バターサンド〈桃〉」やペアリングの感想を話しあっていただきました。皆さん、初対面なのですが「PRESS BUTTER SANDのファン」という共通点があるからか、会話が弾み、笑顔があふれます。
お客さまのお声を伺ってみると「ペアリングで味や余韻がこんなに変わるんですね!変化がとても興味深くて、楽しかったです。」「いつも深煎りコーヒーと一緒にバターサンドを食べていたのですが、酸味のあるコーヒーとフルーツ系バターサンドの相性の良さに驚きました!」といったお声をいただきました。
藤岡さん:ペアリングによって酸の印象が引き立ったり、また、抽出方法もペーパーのフィルターとメタルフィルターでは質感が変わってきます。
ご自宅にメタルフィルターをお持ちの方は少ないかもしれませんが、入れ方としてはフレンチプレスと似たかたちになります。プレーンのバターサンドとあわせるときには、フレンチプレスを使っていただくとマッチするかと思いますので、よかったらご自宅でお楽しみください。
ペアリング体験の終盤、藤岡さんからこんなお話をいただきました。
藤岡さん:コーヒーには「多様性」という言葉がよく使われます。今日のイベントが「PRESS BUTTER SANDのこのフレーバーにあわせて、こんなコーヒーを飲んでみよう」と、いろいろなペアリングを試していただくきっかけになれば幸いです。
夕方の部ではペアリングしていただくドリンクをワインにチェンジ。
数々の人気飲食店をオープンし、日本ワインの普及にも尽力してきた「JSA認定ソムリエ」である岩倉 久恵さんを講師にお招きしました。
まずはワインのレクチャーからスタート。日本ワイン普及の立役者でもある岩倉さんから、日本ワインの特徴についてご説明いただきました。
岩倉さん:2018年、日本で作られた原材料で日本の国内で醸造されたものだけが「日本ワイン」と名乗れるという法律ができました。
日本ワインの特徴は、一言でいうと「多様性」です。
一つ目の特徴は「品種」です。
ヨーロッパで生まれた品種のシャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー。アメリカが原産のラブルスカ。食用のデラウェア、ナイアガラ、コンコード。また、日本独自で作られた品種の甲斐ノワール、ブラック・クイーン、マスカット・ベーリーA。日本では、こういった様々な品種のブドウを使ってワインが造られています。
そして、もう一つの特徴が「気候」です。
現在日本では、佐賀県以外の都道府県でワインが造られているんです。北海道と沖縄では気候が全く違いますよね。気候が違うと同じ品種を使っていても味が変わってきます。たとえば、北海道で作るシャルドネは酸味が強く、九州で作るものはトロピカルフルーツを思わせるようなフレーバーのワインになったりします。
今日は、日本ワインの中からオレンジワインと赤ワインでバターサンドとのペアリングを体験していただきます。
続いて、お楽しみのペアリングの時間です。
岩倉さん:今回プレーンの「バターサンド」と新商品の「バターサンド〈桃〉」に、それぞれ合うワインを紹介してほしいとお話をいただいたのですが、実際自分で試してみたら、すごく懐(ふところ)の深いお菓子で、どちらのワインもそれぞれのバターサンドにあったんです。それぞれがあい方が違って、違う良さを引き出してくれます。
お配りしているリーフレットにはおすすめのペアリングとしてオレンジワインとプレーン、赤ワインと桃で紹介をしていますが、ぜひ4パターンのペアリングを試してみてください。ペアリングをするときの方法ですが、まずワインとバターサンドをひと口ずつ味わったら、次はワインを口に含んだまま、バターサンドを食べてみてください。味の変化をお楽しみいただけると思います。
オレンジワインは蜜のような香りとミカンの皮のような苦味が感じられるかなと思います。余韻が長く続くワインで口の中には少し渋さが残ります。オレンジワインとあわせると、さっきまで甘さを感じた「バターサンド」がビターな味わいに変わりませんか?ワイン自体が酸を感じるものですが、それがエレガントな味わいに、シャープな酸に変わっていきます。相乗効果でお互いがやわらかくなっていくようなイメージです。
今日ご用意した赤ワインはフランボワーズやいちごといった、ベリー系を思わせる香りを感じられるワインだと思います。ベーリーAはやわらかい品種と言われているのですが、そのなかでもボディはしっかりしていて、渋みもしっかり感じられるものになっています。赤ワインと「バターサンド」をあわせると、「バターサンド」からはよりバターの風味が強く、またワインからもバターのようなとろみを感じられると思います。ワインがエレガントな風味に変わっていきます。
バターサンドに入っている「桃」をすごく感じられる、とてもおもしろいペアリングだと思います。
「バターサンド〈桃〉」を食べるとクッキー生地と桃の香りがふわっと感じられますが、赤ワインを飲むと桃感がとても強くなりませんか?
全部の印象がすっと消えるような印象のペアリングでした。桃のフレーバーもワインの渋みもすっと消えて、一本の線のようなシャープな味わいになりました。私がペアリングをしていて面白いのが、こういう瞬間です。ペアリングのことを昔は「マリアージュ」と言っていました。フランス語で「結婚」のことですね。お互いにとてもクセがあるもの同士が組み合わさるととてもうまくいく、まさにそんなペアリングになったかなと思います。
アルコールも手伝ってか、お客さま同士のお話がとても弾みます。
「あわせるワインでこんなに味の印象が変わるなんてびっくりです。」「いつもコーヒーとあわせていたので、ワインとのペアリングが新鮮です!」「PRESS BUTTER SANDとワインってこんなに相性がよいんですね!普段はそのまま食べてたけど、これからいろいろ試してみたいです。」と、ワインとバターサンドのペアリングに驚きの声があがりました。
そして、ペアリング体験の最後には、岩倉さんからプラスアルファのこんなご提案が。
岩倉さん:PRESS BUTTER SANDってお土産に持っていくお菓子というイメージが強かったんです。でも今回いろいろと試してみて、おうちでワインと一緒に楽しむのにもぴったりだなと感じました。最後にご自宅で楽しんでいただく際の楽しみ方をご提案させてください。
お客さまのテーブルに、沖縄県粟国島で作られている粟国塩とマーマレードが配られました。
岩倉さん:まずプレーンの「バターサンド」の上にちょっとお塩を乗せ、ワインと一緒に食べてみてください。甘みが感じられるようになると思います。次に「バターサンド〈桃〉」にマーマレードを乗せて食べてみてください。ワインとの相乗効果をより引き立ててくれませんか?
あい方が本当に違うので、ぜひご自宅でもワインといろいろなフレーバーのバターサンドのペアリング、さらにお塩やマーマレードのようにトッピングを試してみるなど、いろいろと楽しんでみてください。
イベントの最後のコンテンツは、PRESS BUTTER SANDの地域限定フレーバーをご試食いただきながらのファンの皆さまとBAKE社員との交流会。
「バターサンドをいくつか食べていただいたから、おなかいっぱいですよね?ぜひお持ち帰りくださいね。」とお声をかけると「いえ!大好きなので、いくらでも食べられます!!(笑)」との嬉しいお言葉が返ってきました。
「このフレーバー食べてみたかったんです!」「PRESS BUTTER SANDの1号店ができてからずっとファンです!」「地域限定のフレーバーを期間限定で販売していたとき、すぐに買いに行きました!」とさまざまなお声をいただき、本当にPRESS BUTTER SANDを日頃から愛し、楽しんでいただいている方が集まってくださっているのだなと胸がいっぱいになりました。
こうして、PRESS BUTTER SAND7周年を記念したファンイベントは大盛況で幕を閉じました。
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ファンイベントの数日後、イベントの責任者でもあった後藤に話を聞きました。
- イベント、本当にお疲れさまでした!私も参加させていただきましたが、直接お客さまとお話できるすごく良いイベントでしたね。
後藤:ありがとうございます。無事に終わってほっとしました。
実は私はまだBAKE歴が浅めで、イベントの企画をしたのが入社して1か月後の今から約5か月前でした。
過去に代理店を通したイベントは何度か経験があったのですが、すべて内製のイベントは初めてで不安を感じていました。
後藤:ですが、実際に内製でやってみて、こんなにもクオリティ高く意思疎通ができて心地よくスピーディーにイベントを進行できることに感動を覚えました。私のわがままを形にしてくれたBAKEの仲間たちには本当に感謝です!
- 今回のイベントのタイトル『&U with PRESS BUTTER SAND』はどのように決めたのですか?
後藤:イベントの準備を進めるなかで、みんなで意見を出し合って出たアイデアのひとつでした。
お客さま、おひとりおひとりと向き合って、お声を聞かせていただいて、一緒にブランドを作り、育てていきたいという想いを込めてイベント名を『&U』としました。
- ファンの皆さまと直接お話できる場面ってなかなかないですし、BAKEの社員にとってもすごく良い機会でしたよね。
後藤:そうなんです。直接ファンの方とお話する機会ってとても貴重ですし、やる気ももらえますよね。
そうそう、今回社内から参加者を募って、PRESS BUTTER SANDの店舗で働く社員さんにも参加者側で参加してもらったんです。お客さまにご回答いただいたアンケートの中に、とても嬉しいお声があって!見てください!
そして後藤から見せてもらったアンケートには
同席の方々ととても素敵な時間を過ごすことができました。
ぜひ●●さん(※参加した店舗社員の名前)がいる店舗にお買い物に行きたいと思います。
という店舗社員と同じテーブルを囲んだお客さまが書いてくださったメッセージがありました。
この日、普段の短い接客時間のなかではお伝えしきれないPRESS BUTTER SANDの魅力を、ファンの皆さまにお伝えできて、すごく嬉しそうな店舗社員の顔が印象的でした。
これ以外にもたくさんの温かいメッセージ、嬉しいメッセージをいただきました。一部を抜粋してご紹介します。
普段手土産で購入することが多いPRESS BUTTER SANDを今度は自分用に買いたいと思うイベントでした。ペアリングも勉強になり、とても楽しめました。
PRESS BUTTER SANDにかける社員さんの情熱を感じられ、ますますPRESS BUTTER SANDを好きになりました。他の参加者の方と試食タイムで、PRESS BUTTER SANDのことを語り合えて、とても有意義な時間でした。
商品やビジュアルからスマートな印象を勝手に受けていましたが、ギリギリまでこだわって開発されていると聞いて、さらにPRESS BUTTER SANDが好きになりました!ワインについて詳しく聞く機会も初めてだったのでとても勉強になりました。自分でもお気に入りのペアリングを見つけたいです!
後藤:コロナウイルスの影響で、直接お客さまとお会いするイベントの開催が難しくなってしまい、PRESS BUTTER SANDとしては約5年ぶりのファンイベントでした。今回のファンイベントはたくさんのご応募をいただき、応募者のうち参加できたのは15%だったんです。なんと仙台から参加してくださったお客さまもいらっしゃいました。
参加されたファンの皆さまが楽しい時間を過ごしてくださって、何人もの方が「もっとPRESS BUTTER SANDを好きになった」と言ってくださって、本当に嬉しくて!当日一緒に運営をしたり参加した社員からも「ファンがいることが何よりもの栄養だと思った」とか「きっとこの先も大変なこともあるだろうけれど、この日を思い出して自分を奮い立たせます」って言ってもらえたんです。「イベントやってよかった~」と心から思っています。ぜひまた開催したいです!
&U。
お客さま、ファンの皆さまがいてくださるからこそ、私たちはブランドを続けていくことができるのだと改めて感じることができたイベントとなりました。これからも皆さまに愛していただける、そして皆さまの日々をさらに楽しく、しあわせにできるお菓子であり続けられるよう、こだわりを持ち続けてブランドを育ててまいります。
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『&U with PRESS BUTTER SAND』実施概要
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日時 : 2024年5月25日(水)
【昼の部】13:00〜14:45(開場 12:30)
【夕方の部】17:00〜18:45(開場 16:30)
会場 : soko station 146(〒136-0082 東京都江東区新木場1-4-6)
ゲスト: 【昼の部】藤岡 響さん、【夕方の部】岩倉 久恵さん
登壇者:ブランド戦略部 PRESS BUTTER SAND戦略チーム マネージャー 後藤 理絵
ブランド戦略部 PRESS BUTTER SAND戦略チーム チームスペシャリスト 桑島 加奈
商品企画開発部 商品開発チーム マネージャー 立岩 紗知
商品企画開発部 商品開発チーム チームスペシャリスト 伊坂 和也
内容 :登壇者挨拶 / トークショー/ 人気フレーバーランキングクイズ /
ペアリング講座(昼の部:コーヒー、夕方の部:ワイン)/地域限定フレーバーの試食会/
ファンとBAKE社員の交流会 / クロージング
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ゲストプロフィール
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藤岡 響(ふじおか ひびき)
2005年からバリスタとして都内の多くのカフェ、コーヒーショップの立ち上げに携わる。13年「cafekitsune」、15年「ブルーボトルコーヒー」の立ち上げに参画。18年に「株式会社抽出舎」を起業し、日本茶の専門家と共に日本茶専門店「Satén japanese tea」を立ち上げる。21年より独立し、フリーランスとしての活動と共に、飲料ユニット香飲家としても活動。パティシエの辻口氏とのペアリングイベントを実施するなど活動は多岐に渡る。著書に「飲食店の為のドリンクの教科書」。専門学校講師や店舗プロデュース等で活躍。
岩倉 久恵(いわくら ひさえ)
JSA認定ソムリエ・SSI認定唎酒師。2003年、飲食店プランニングと運営を行う「株式会社東美」を設立。04年に立ち上げた神泉「buchi」は立ち飲み大ブームの立役者となる。他、05年恵比寿「buri」、06年渋谷「bongout noh」、07年中目黒「金菜」目黒「kitchen cero」、13年「CAFE BLEU」、18年「la maison du一升 vin」、23年八重洲「スタンドBUCHI」など話題店を続々オープン。特に日本ワインに早くから注目し、生産者からの信頼も厚い。著書に「日本ワインと和つまみ」「日本ワイン99本」ほか。
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Text by 久保田 由美
PRESS BUTTER SAND
PRESS BUTTER SAND特製の濃厚バターアイスに各種フレーバーを練り込んだアイスクリームセットです。今年は〈キャラメル〉に加え、新作の〈桃〉を詰め合わせました。 そのまま食べて美味しいのはもちろん、別添のクッキーで挟めばアイスサンドとしてもお楽しみいただけます。クッキーは個別に包装することでバターサンドと同様のサクサク食感を実現しました。他にもクッキーを崩してアイスに混ぜるなど、自由な食べ方ができる新感覚スイーツです。ギフトやおもてなしスイーツとしてご活用ください。