昨日、4月27日にブランド誕生5周年を迎えた、バターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND(プレスバターサンド)」。THE BAKE MAGAZINEは、「PRESS BUTTER SAND」の今、そしてこれからについて、事業面とクリエイティブ面から掘り下げます。
ビジネス編では、2018年からPRESS BUTTER SANDの事業部長を務める執行役員の中野 剛にインタビュー。立ち上げ当時のエピソードや今後の事業展開についてお伝えしました。
今回は、PRESS BUTTER SANDのクリエイティブにフォーカス。クリエイティブ部の河西 宏尚とAki Chengに、新ライン「プレスバターサンド ギャラリー」のコンセプトやデザイナーとしてのこだわりなどについて話を聞きました。
PRESS BUTTER SANDの5周年に合わせ、新たに「プレスバターサンド ギャラリー」をローンチしました。コンセプトを教えてください。
Aki:プレスバターサンドのフレーバー商品の中で、数種類の素材を使ったユニークでちょっと贅沢な味わいの「黒」「白」「チーズ」「ラムレーズン」を、より個性が際立つよう『プレスバターサンド ギャラリー』というラインにまとめました。
プレミアムとか、ボールドとか、ギルティ―とか。100を超えるネーミングのアイデアが出てきた中で、BAKEらしさがありながらも、お客さまに伝わりやすく長く使える名前にしようと「ギャラリー」を選んだんです。
プレスバターサンドは、45ミリ×45ミリの正方形です。その形状をキャンバスに見立て、遊び心のあるアーティストのように、自由に、直感的に、新しい表現に挑戦していく感覚。
一方で、これまで培ってきた製菓の技術を用いながら緻密に具現化していく。そんな実験みたいなイメージをキービジュアルで表現しています。できあがった一つひとつのお菓子を、ギャラリーに作品として展示するような感覚です。
なるほど。素材の組み合わせや新しい発想を、実験室で試しているようなイメージなんですね。ロゴマークもカタカナで新鮮な印象です。
Aki:初めはGALLERYと英語表記しようかと思ったのですが、まだプレスバターサンドを試したことのない方にも興味を持っていただきたいという想いや、既存のラインとの違いを表現したいと考えて、カタカナにしました。
私が手書きした文字を整えてデザイン化したんです。これまでにない、カジュアルさや親しみやすさ、トレンド感が伝わればいいなと思います。
PRESS BUTTER SANDのクリエイティブ制作物は、どのような流れで作られているのでしょう?
河西:新商品との出会いは、商品開発会議です。どんな商品が出るのかを聞いて、試食して、企画書を見ながら、デザインコンセプトを検討していきます。味を理解してから、季節やキャンペーンに合わせたコンセプトを考えていく感じですね。
発売の5ヶ月くらい前には、パッケージの箱やピローをデザインして、その後、キービジュアルやお店のディスプレイ、メニュー表、SNSやWeb用の画像、ポスターやリーフレット等の販促物を制作していきます。
いろんな制作物を手掛けているんですね。印象に残っている制作物はありますか?
Aki:昨年の夏に制作した、オリジナルトートバックです。マイバッグの利用促進とショッピングバッグの使用量削減の一環として作ったグッズで、ショッパーのようなデザインでありながら、たくさん物を入れられるよう丈夫なつくりにしました。グラフィックデザイナーでありながら、生地を探して形を作っていったので思い出深いですね。
河西:店舗の販促物のデザインですかね。色んなタイプの売場や接客シーンを考慮しながら、細かく対応していく必要があるんです。
PRESS BUTTER SANDを知らないお客さまにもわかりやすく伝わるようにしています。
PRESS BUTTER SANDらしさを伝えるために、大切にしていることは何ですか?
河西:PRESS BUTTER SANDらしさといえば、ブランド立ち上げ時に柿﨑さんが作り上げたモルタルのキービジュアルのイメージなんです。完全な洋というよりも少し日本的な要素もある、インダストリアルな感じ。
毎回ここに立ち戻って、どのくらい離れるかを考えてデザインしていますね。
スイーツブランドのデザインは、かっこいいだけじゃダメなんです。商品の美味しさが伝わることや、店舗に並んだ時にインパクトがあることも、ビジネス上必要です。社内で色んな意見をもらいながら、バランスをとるのも大切だなと思います。
Aki:ベースを大切にしながら、新しさとのバランスを考えています。
バターサンド〈チーズ〉では、初めてのセイボリー系のフレーバーで、いつもと違う食べ方・楽しみ方ができる商品だったので、攻めたデザインに挑戦しました。
「パルミジャーノ・レッジャーノ」「チェダー」「エダム」という3種類のナチュラルチーズを使っていることに着目し、チーズの色合いでキャンバスに油彩画を描いて撮影しました。
ラムレーズンでも、同様にラム酒とレーズンの色に合わせて描いているんですよ。
担当デザイナーとして、今後、PRESS BUTTER SANDをどのようなブランドにしていきたいですか?
Aki:「お土産を買うならPRESS BUTTER SAND」というように、選ばれるブランドにしたいと思います。お菓子の美味しさだけではなく、クリエイティブ面のスタイリッシュさを含めて、ギフトを選ぶ基準のような存在になれたらいいですね。
河西:今後、商品展開や販路がさらに増えると、ブランドの認知度は上がっていくと思います。一方で、希少価値が下がらないように、進化を続けていくことも必要です。
バターサンド以外の商品を出しても、PRESS BUTTER SANDが作ったお菓子はやっぱり美味しいね、と思っていただけるような信頼あるブランドにしていきたいですね。
河西さん、Akiさん、ありがとうございました。
前編で少しお伝えしましたが、PRESS BUTTER SANDでは、ブランド誕生5周年に合わせて、ブランドサイトを全面リニューアル。新しいブランドサイトはこちら!
店舗や商品の情報をご覧いただきやすく改善したほか、BAKE the ONLINEへのアクセスもスムーズに。これまで以上に、PRESS BUTTER SANDの世界を感じていただけるサイトに生まれ変わりました。
今回のリニューアルでお世話になりました、スタジオディテイルズさまからメッセージをいただきましたのでご紹介します。
素晴らしいWebサイトを発表し続けているBAKE様は、スタジオディテイルズにとってもいつかご一緒したいと待ち望んでいたお客様でした。 Producer:北川 パーヤン |
ご尽力くださった皆さま、ありがとうございました。
文/真鍋 順子
PRESS BUTTER SAND
記事内でもご紹介した、新ライン「プレスバターサンド ギャラリー」。2022年04月27日(水)~2022年05月10日(火)には、原宿竹下通りでPOPUP STOREをオープン!焼きたてバターサンド〈チーズ〉や新商品の〈ラムレーズン〉もお楽しみいただけます。是非、お立ち寄りください!