2022.04.14

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陰影礼賛で意気投合?!ブランドの世界観を表す“制服”ができるまで

陰影礼賛で意気投合?!ブランドの世界観を表す“制服”ができるまで

2022.04.14

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BAKE INC.は、2022年3月末現在、国内外で125店舗(国内68店舗・海外57店舗、FC店舗を含む)を運営しています。各店舗で販売するお菓子の美味しさはもちろんのこと、お店で働くメンバーや店装、包材、そして制服も、ブランドの世界観を表現する大切な要素です。

今回のTHE BAKE MAGAZINEは、これまで意外と語られてこなかった「制服」がテーマ
新ブランド「八 by PRESS BUTTER SAND」の制服を制作してくださった、株式会社セブンユニフォームのデザイナー 池尻知己さんにお話を伺いました。

新ブランド「八 by PRESS BUTTER SAND」の制服ができるまで

「八 by PRESS BUTTER SAND」の制服

「八 by PRESS BUTTER SAND」の制服について、特徴やこだわりポイントを教えてください。

大自然を感じるブランドカラーを使った生地に、タイロッケンコート風のバックルが付いた鮮やかな蛍光グリーンの腰紐がアクセントとなっています。

「八 by PRESS BUTTER SAND」は、和でも洋でもない、型にとらわれない新しいお菓子のブランドということで、その感覚をいかにユニフォームで表現するか、何度もディスカッションを重ねてつくりました。

「八 by PRESS BUTTER SAND」大丸東京店のショーケース

まだ世に出ていない新ブランドの世界観を制服で表現していくには、微妙なニュアンスの理解が求められそうです。

多くの企業様がユニフォームを発注される場合、最終段階でご相談いただくことが多いんです。しかし、BAKEさんの場合は、昨年(2021年)の5月、まだ「八」というブランド名が決まる前のかなり早い段階からご相談いただいて、ブレストを繰り返しました。

ディスカッションしていく中で、谷崎潤一郎さんの「陰影礼賛」の話をして意気投合したのを覚えています。BAKEさんが新ブランドで何を表現されたいのか、「和」の世界観や和と洋の垣根を越える感じをどう表したいのか、その感覚が共有できた瞬間だったんですよね。金本凜太朗さんのお写真もとても参考になりました。

パッケージやブランドサイトなどで、写真家・金本凜太朗さんの作品を使用

まさか、制服の話に「陰影礼賛」が登場するとは!八の制服は作務衣のように見えますが。

作務衣ではなく、洋服(シャツ)の型を使っているんです。和服と洋服は別物なので、単純に和洋折衷を表現しようとすると、着心地にも見た目にも違和感が出てしまいます。

八の場合、お店のスタッフさんたちがお菓子を作ったり並べたり接客をしたり、いろんな動きをされることを考慮して、洋服をベースにしたデザインを3パターン提案させていただきました。

池尻さんからご提案いただいた3種類の制服デザイン画

3つのご提案から最終的なデザインへ、どのように決まっていったのでしょう?

最終的な決定は、現場の方々にお任せしました。ユニフォームのデザインは、実際に着る人・働く人の着やすさが重要なので、いい意味で手を離れる瞬間というのが大切なんです。

デザイン面だけを言うと、腰紐の部分は一周させた方がアクセントになって良かったのですが、着脱のしやすさや扱いやすさを優先し変更しました。生地も、洗いやすく乾きやすく、長く使えてブランドイメージと合うものはどれだろうと、たくさんのサンプルの中から皆さんに選んでいただきました。

正直、ここまでブランドの世界観にこだわりを持って、真剣に制服づくりをされる企業様は珍しいですね。

「八 by PRESS BUTTER SAND」での接客の様子

500を超えるユニフォームづくりでわかった、“こだわらないこだわり”の大切さ

「PRESS BUTTER SAND」の制服もセブンユニフォームさん作

いい意味で手を離れる瞬間が大切、と仰いましたが、ユニフォームづくりならではのポイントなのでしょうか?

そうですね。もちろん、デザイナーとして「ここはこうしたい」「こうした方が良い」という想いはありますし、それはハッキリお伝えするようにしています。

しかし、ユニフォームづくりには、会社(経営者)の想いと現場(着る人)の想い、それを見る人(お客さま)の想いなど、いろんな立場の人たちのいろんな意見があるので、100点はないと思っています。

そういう意味で、デザイナーとして主観的なこだわりを持つのではなく、そのブランドに関わる人たちを理解しつつ、少し離れてみることが大切だと思っています。“こだわらないことがこだわり”なのかもしれませんね。決して妥協ではありません。

株式会社セブンユニフォーム 企画部 課長 デザイナー/池尻 知己さん

池尻さんは、長年デザイナーをされていらっしゃると伺いました。

これまで、アパレル会社で洋服のデザイナーを10年、ユニフォームのデザイナーを10年経験しました。ユニフォームのデザイン企画には、これまで500件ほど携わりましたね。

洋服の場合、そのブランドを好きな人が、そのシーズンに着たいと思うデザインを選んで着ます。今着たいという希望、瞬間の贅沢を叶えるために、デザイナーの個性を出すことが求められます。

しかし、ユニフォームは、趣味嗜好も体型も年齢も違う人が何年にもわたって着続けなければなりません。デザイナーの個性ではなく、その企業のブランドらしさを追求する、まさに180度違う仕事だと感じます。

工房一体型の「PRESS BUTTER SAND」大丸東京店で、制服を着たスタッフがバターサンドを焼く様子

制服づくりって、興味深いですね!ちなみに、良い制服をつくる秘訣は?

「人(担当者)」ですね。上手くいったなと思えるプロジェクトの担当者は、こうしたいという考えが明確で想いが強い。一生懸命社内調整されていらっしゃるんだと感じます。正直なところ、それほど制服への関心度が高くない担当者もたくさんいます。だからこそ、BAKEのデザイナーさんのブランドづくり・制服づくりへの熱意は印象的でしたね。

池尻さん、そして制作にご尽力いただいたセブンユニフォームの皆さま、ありがとうございました!

 

文/真鍋 順子

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