6月12日のWBS(ワールドビジネスサテライト)の「THE 行列」というコーナーにて、BAKEをご紹介いただきました。放送中、BAKEのサイトへの同時アクセス数は11,000人以上! その影響力の大きさにあらためて驚いたTHE BAKE MAGAZINE編集部でした。 そして後日、テレビ東京の齋藤ディレクターが取材の背景を「取材後記」として執筆してくださいました! 以下、斎藤さんによるご寄稿になります。どうぞご覧ください。
行列のできる店。モノがあふれている便利な時代に、並んでまで買いたいモノってなんだろう。モノを作るだけでは売れない時代と言われて久しいが、満足感とか、お得感とか、わくわく感とか、連帯感とか、特別な何かを与えてくれるモノって、やっぱり売れている。 何が売れているか、だけではなく、どんな人たちが並んで、どんな表情をしているか。行列の姿を映し出すことで、その「特別な何か」に迫れたら、ビジネスを前に進めようとする人にとって、何かのヒントになるかもしれない。 経済の視点で行列のできる店を取り上げる意義は、そういうところにあると思っている。それがWBSでの「THE 行列」というコーナーの制作意図だ。 …と、そんな前置きはそこそこにして。例の放送に至る経緯を、少し書いてみたいと思う。 「どこか、行列できてる店ありませんかね?」 「ありますよ。自由が丘のチーズタルト、いつも並んでます」 5月某日。港区某所のスタバにて。私の相談相手は久々に再会した某有名ネット企業の広報の方である。うん、さすがの爆速。 そこからの取材のオファー、企画書作り、社内向けの調整などを経て、撮影当日に至るわけだが、このオファーに至る事前のリサーチ段階で、取材の目的や方向性、おおまかな構成というのは、大体決まってしまう。 この段階で、SNSやオウンドメディアを通じた企業からの情報発信が大きな威力を発揮するのは間違いない。ネット上に公開されている情報を共有することで、取材する側とされる側、お互いの仕事がやりやすくするわけだ。実際、このオウンドメディアを持つBAKEさんとの仕事は非常にやりやすかったし、BAKEさんも、そう感じてくださっていたと思っている(勝手に)。 一方で、その前段階でメディア関係者のアンテナに引っかかるかに関しては、ケースバイケースとしか言いようがない。情報発信が積極的になされていても、そもそも取材に値するかどうかの判断にはさほど影響しない、というのもまた事実だ。それこそ取材すべき「特別な何か」を持っているかどうかであって。 そして、撮影当日はチーズタルトの製造工程から開店直後、夕方に至るまでの営業の様子、長沼社長のインタビューに加え、BAKEさんのオフィスをがっつり撮らせていただいた。だが、持ち帰った素材を見返してみると、やはりチーズタルトを半分に割った瞬間の、ムースがとろける映像のインパクトが抜群に強い。そのため製造工程をさらに掘り下げて構成するべく後日追加撮影を行った一方で、最終的にオフィス風景はほんの少しになってしまった。 特にiPhoneアプリでオリジナルの写真ケーキをつくるピクトケーキに関しては、チーズタルトの存在感を弱めないために全く使わなかった。 こういったケースは多々ある。撮り始めてわかる部分もあり、撮影にかかった時間と完成後の時間配分が必ずしも一致しないということは、ご理解いただきたいところである(さすがに事前の説明と出来上がったものがまったく違うという場合には、取材者の方に問題があると言わざるを得ないが…)。 とはいえ、やはり申し訳ないというのが偽らざる本音だ。
さて、一連のお仕事を終えてみてのBAKEさんの印象なのだが、「真っ当なお菓子屋さん」という一言に尽きる。新規事業や海外進出だったりピクトケーキのアプリだったり、もちろんこのTHE BAKE MAGAZINEもそうだが、いろいろ旬な話題をふりまきつつ、一周回ってくると、やっぱり真っ当なお菓子屋さんだな、と。これって実は簡単なようで難しい。儲かりそうなことに片っ端から手を出して、何をやってるかわからなくなってる会社は少なくない。 真っ当であるということは、手を抜かないということで、長沼社長のインタビューで伺った「フレッシュ」「手間をかける」「原材料にこだわる」という父親直伝の、おいしいお菓子作りのポイントに集約されていると思う(塩谷編集長、次は長沼親子の対談とかどうでしょうか?)。 その真っ当さは撮影の日に、並んでチーズタルトを買いに来たお客さんの表情を見れば伝わるわけで、それを記録することで私たちの仕事の大半は終わっていたのだろう。残りの部分には、それなりの苦労もあったが、それはそれ。無事に放送を終えることができ、ただただ安堵している。 以上、簡単に振り返ってみた。このページをご覧になっている方に参考になったかどうかわからないが、少しでも関心を持っていただけたら幸いである。 最後にお礼を。撮影に多大なるご協力をいただいた上に「取材後記を書かせてくださいよ」という厚かましいお願いを快く受け入れてくれたBAKEの皆さん、本当にありがとうございました。これからのBAKEのさらなる成長を楽しみにしています。(Text by 齋藤正弘)
・「お菓子のスタートアップ」を立ち上げて丸2年。1人から120人に増えたBAKEのこれまでと、今後のミッション(長沼真太郎) ・株式会社BAKE 採用情報 ・株式会社BAKE Facebook
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— 株式会社BAKE (@bake_jp) 2016年6月2日